図解ライブラリ
ごちゃつく論点を1枚の図に。表の数字はぜんぶ条文データと照合済みです。
労働基準法・労働安全衛生法
解雇予告のルール数字使用者は解雇する場合、30日前に予告をしなければならない。できない場合は予告手当を支払う。例外あり。解雇制限の期間タイムライン労働者を解雇できない期間。『休業する期間+その後30日間』のセットで押さえる。賃金支払のルール(労基法24条)数字賃金支払いの原則と例外。通貨・直接・全額・毎月1回以上の定期払い。法定労働時間・休憩・休日数字使用者が労働者に対して必ず守らなければならない労働時間・休憩・休日の基準年休の加算日数(基本10日+勤続加算)比較表雇入れから6か月継続勤務で基本10労働日。その後、6か月経過日から起算した継続勤務年数1年ごとに加算。比例付与あり。産前産後休業タイムライン出産予定前と出産後の就業制限。産前は請求ベース、産後は就業禁止(産後6週間を経過すると例外あり)。休業手当数字使用者の責に帰すべき事由による休業時の手当額の要件安全衛生教育と健康診断の実施義務数字労働者雇入れ時、作業内容変更時、危険業務就業時の教育実施義務と、医師による健康診断の実施義務を規定。「労働者・被保険者」の定義くらべ(6法横断)比較表6つの法律で「労働者」「被保険者」の定義がどう違うかを1枚で比較。どこに年齢の枠が付いているかに注目。人数で変わるルール(5人・10人)数字従業員の常時人数により、事業所の強制適用や規則作成義務が決まる。秋北バス事件|就業規則の不利益変更と合理性基準判例使用者が就業規則で労働者に不利益な条件を一方的に課する場合、その規則が合理的であれば、個々の労働者の同意がなくても拘束力を有する。フジ興産事件|就業規則の周知要件判例就業規則が法的拘束力を持つには、届出だけでなく労働者への周知手続が必須三菱重工長崎造船所事件|準備行為・更衣等の労働時間該当性判例使用者の指揮命令下で行われた作業服の着脱や副資材の受出しなど、社会通念上必要な準備行為は労働時間に含まれる。大星ビル管理事件|仮眠時間と労働時間判例実作業に従事していない仮眠時間でも、労働からの解放が保障されていなければ労働時間に当たる。シンガー・ソーイング・メシーン事件│賃金にあたる退職金債権の放棄の有効性判例賃金にあたる退職金債権の放棄は、労働者の自由な意思に基づくものであると認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときは有効である。白石営林署事件|年休の利用目的と「事業の正常な運営を妨げる」の判断基準判例年次有給休暇の利用目的は労働基準法の関知しないところ。使用者の干渉を許さない労働者の自由。事業の正常な運営を妨げるか否かは、当該労働者の所属する事業場を基準として判断する。日新製鋼事件|使用者による退職金債権の相殺と労基法24条判例使用者が労働者の同意を得て退職金債権に対してする相殺が、労働者の自由な意思に基づく合理的理由により認められた場合は、労基法24条1項本文違反とならない。福島県教組事件|過払賃金の相殺と全額払原則判例給与過払による不当利得返還請求権と後の給与支払請求権の相殺が、労働基準法24条1項に違反しない要件を示した事例高知県観光事件|歩合給における割増賃金の支払い判例月間水揚高の一定率による歩合給では、時間外・深夜労働時の増額がなく、通常給と割増賃金を区別できないため、労基法37条の割増賃金支払いにならない。医療法人康心会事件|年俸に含める合意があっても割増賃金部分が判別できなければ支払とは認められない判例年俸に時間外労働等の割増賃金を含める合意があっても、その割増賃金に当たる部分が明らかにされておらず、通常の労働時間の賃金に当たる部分と判別できない場合、年俸の支払により割増賃金が支払われたことにはならない。日本ケミカル事件|定額手当と割増賃金の関係判例定額手当が時間外労働等の対価として支払われたかは、契約書等の記載内容、使用者の説明、実際の労働状況等の事情を総合考慮して判断。労働時間管理の不備は判断を妨げない。国際自動車(第2次上告審)|歩合給から割増賃金を控除する賃金体系判例歩合給から割増賃金相当額を控除する賃金体系では、通常の賃金と割増賃金の実質的判別ができず、同条37の割増賃金支払義務を果たさない大和銀行事件|賞与支給日在籍要件の合理性判例就業規則の改訂により「支給日に在籍している者に対し」支給する要件が明文化された場合、支給日前に退職した者は受給権を失う阪急トラベルサポート事件(第2)|添乗員の労働時間算定難性の否定判例募集型企画旅行の添乗員について、旅行日程が具体的に確定されており、日程管理と添乗日報による報告で勤務状況が把握できるため、労働基準法38条の2第1項の「労働時間を算定し難いとき」に該当しないとされた。日立製作所武蔵工場事件|36協定と就業規則の合理性判例36協定の締結・届出と合理的な就業規則があれば、労働者は時間外労働義務を負う沼津交通事件|年休取得と皆勤手当判例勤務予定表作成後の年次有給休暇取得時に皆勤手当の全部又は一部を支給しない約定の有効性時事通信社事件|長期連続年休の時季変更権と使用者の裁量判例事前調整なく長期連続の年休時季指定をされた使用者は、時季変更権行使において裁量的判断が認められるが、基準法39条の趣旨に沿う合理的なものであることが必要。関西医科大学研修医事件|臨床研修医の労働者性判例臨床研修医が病院の指揮監督下で医療行為に従事する場合、労働基準法9条の労働者に該当する。ノース・ウエスト航空事件|部分ストライキと使用者の責判例部分ストで労働が無価値化した場合、休業命令は「使用者の責に帰すべき事由」に該当しない「労働者」かどうかの判断基準(労基研報告)数字請負・委任など契約の名前では決まらない。働き方の実態=「使用従属性」で判断する。インタビューでも頻出の労働者性の原典。目的条文の横断くらべ(労働編)比較表労基法・安衛法・労災保険法・雇用保険法の各第1条から、目的とキーワードを比較。ことぶき事件|管理監督者の深夜割増賃金請求権判例管理監督者は深夜割増賃金を請求できる細谷服装事件|予告期間をおかない解雇の効力判例予告手当の支払がない解雇通知は、即時解雇として無効だが、使用者が即時解雇を固執しなければ、30日経過か予告手当支払で有効となる。目黒電報電話局事件|休憩時間のビラ配布と施設管理判例休憩時間中の局所内でのビラ配布等も、施設管理・職場秩序維持のため、管理責任者の事前許可を要する制約は合理的である八千代交通事件|無効解雇期間は年休出勤率の全労働日に含める判例無効な解雇で就労を拒まれた期間は、年休権の出勤率算定では全労働日に含め、出勤日数に算入する弘前電報電話局事件|時季変更権と勤務割変更の配慮判例使用者が通常の配慮で勤務割を変更して代替勤務者を配置できるのに、休暇の利用目的を考慮せず勤務割変更の配慮をしないで時季変更権を行使することは許されない。東朋学園事件|産前産後休業を欠勤扱いする賞与支給制限判例産前産後休業や育児勤務短縮の日数を欠勤扱いして賞与支給要件を満たさないようにする就業規則は、権利行使を過度に抑制し公序に反して無効『NBC工業事件|生理休暇と精皆勤手当』判例生理休暇取得日を精皆勤手当の欠勤日に算入しても、他の条件次第で労基法67条違反とならない三晃社事件|競業避止と退職金減額判例同業他社への転職者に対する退職金を半額とする規定の効力電電公社小倉電話局事件|賃金債権譲渡と全額払の原則判例退職手当も労働基準法上の賃金にあたり、その支払には全額払・直接払(労基法24条1項本文)が準用される。受給権を譲渡しても、譲受人が直接支払を求めることはできない。日本勧業経済会事件|不法行為債権による賃金相殺の禁止判例使用者が労働者に対して有する不法行為を原因とする債権があっても、労働者の賃金債権と相殺することはできない津田沼電車区事件|年休請求中のストライキ参加と年休成立判例年休請求日にストライキが実施された場合、労働者がストライキ参加を目的に職場離脱したときは年休は成立しない。専修大学事件|労災給付を受ける労働者への打切補償と解雇制限判例労災法の療養補償給付を受ける労働者が療養開始後3年経過しても治らない場合、使用者が打切補償を支払えば労基法19条1項ただし書により解雇制限の適用を除外できる。西日本鉄道事件|所持品検査と受忍義務判例従業員が使用者の所持品検査に応じる義務がある要件と、その受忍義務の範囲を示した判例。検査の合理性、方法の妥当性、制度としての画一性、明示の根拠があれば検査拒否は懲戒事由となる。水道機工事件|出張命令拒否と賃金支払義務判例従業員が組合の出張拒否闘争に従い指定された出張をせず内勤に従事した場合、使用者は当該時間の賃金支払義務を負わない。小島撚糸事件│違法な時間外労働と割増賃金支払義務判例違法な時間外労働でも割増賃金支払義務あり十和田観光電鉄事件|公職就任と懲戒解雇判例会社の承認を得ないで公職に就任したとして懲戒解雇を行う就業規則条項は、労働基準法7条に反して無効である。あけぼのタクシー事件│使用者責任の解雇期間中の賃金と中間利益控除判例使用者の責めに帰すべき事由による解雇期間中の賃金は、その全額から、対応期間内に労働者が他の職で得た利益を控除できる協同組合グローブ事件|事業場外労働のみなし制の適用基準判例技能実習の指導員が事業場外で行った訪問指導等の業務について、業務日報による報告だけを重視して「労働時間を算定し難いとき」に該当するとした原審判断が違法とされた事例国際自動車事件|歩合給から割増賃金を控除する定めの効力判例歩合給の計算に当たり売上高等から割増賃金に相当する額を控除する賃金規則の定めが、当然に公序良俗に反して無効とはされず、個別に判別可能性と額の適正性を審理すべき事案テックジャパン事件|基本給に割増賃金が含まれるための条件判例基本給に時間外労働の割増賃金を実質的に含める合意がなされるためには、通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分を判別することができることが必要である。大林ファシリティーズ事件|住み込み管理員の待機時間の労働時間性判例住み込みマンション管理員の所定労働時間前後の断続的業務、および雇用契約上の休日における業務が労働基準法上の労働時間に当たるかが問題。指揮命令下の有無・指示の有無で判断。熊本総合運輸事件|固定残業代制度と割増賃金の判別可能性判例賃金体系全体の変更により、通常賃金に当たるべき部分が名目上は割増賃金に含まれた場合、通常賃金と割増賃金の判別ができないため、割増賃金の支払とは認められない。関西精機事件|賃金債権と損害賠償債権の相殺判例使用者は労働者の賃金債権に対して、損害賠償債権をもって相殺することはできない。群馬県教組事件|賃金過払いの相殺と労働基準法24条判例給与過払金を自働債権として、その後に支払われる給与と相殺することが許されるのは、過払時期と時間的に接着し、金額・方法において労働者の経済生活を脅かさない場合に限定される。
労働者災害補償保険法
待期期間の横断比較(労災・健保・雇用)比較表労災・健保・雇用保険の三制度における給付開始までの待期期間の違いを比較します。休業(補償)等給付 vs 傷病手当金比較表労災の休業補償給付と健保の傷病手当金の支給開始日と支給額の比較業務災害に関する保険給付の種類数字業務災害の7種類の保険給付と、傷病補償年金・介護補償給付の支給要件労災の給付制限(故意・重過失)チャート故意と重過失で給付制限の内容が異なる。故意は制限が確定、重過失は裁量。持込みトラック運転手|労働者性の否定判例自己所有トラックで特定会社の運送業務に従事していた運転手が、労働基準法・労災保険法上の労働者に該当しないとされた事例。行橋労基署長(テイクロ九州)事件|歓送迎会参加後の事故は業務災害判例業務を一時中断して会社主催の研修生歓送迎会に参加し、その後業務に戻る途中で交通事故死した場合、上司の強い意向により参加が強制されていたこと、会社の事業に密接に関連した行事であること、研修生送迎が上司から予定されていたことなどから、事業主の支配下にあるものとして業務災害に該当する。消滅時効の横断整理(2年・5年)数字消滅時効は『短期の給付・保険料は2年/年金たる給付は5年』が基本。法ごとに条文で定められた年数を横断で整理。横浜南労基署長(東京海上横浜支店)事件|支店長付き運転手のくも膜下出血と業務起因性判例基礎疾患がある労働者が、長期間の過重業務と発症直前の強い負荷により業務上の疾病に当たると認められた事例三共自動車事件|労災給付と損害賠償の調整判例将来の労災・厚年保険金給付が確定していても、未だ現実に給付されていなければ、損害賠償請求額から控除不要不法残留外国人の逸失利益|就労可能期間の認定判例短期滞在で入国後に不法残留して就労していた外国人の労災事故による逸失利益の算定において、日本での就労可能期間をどの範囲で認めるかが問題となった。フォーカスシステムズ事件|労災遺族補償年金と損害賠償の損益相殺判例被害者が不法行為で死亡し、相続人が労災遺族補償年金を受給・受給確定した場合、年金と逸失利益の元本との間で損益相殺的調整を行う。調整は不法行為時に損害が塡補されたものと法的に評価して行う。小野運送事件|第三者行為と被災者の示談・保険給付判例被災者が第三者の損害賠償債務の全部または一部を免除した場合、政府が保険給付した後も、残存債務を下回る差額について労保法20条1項の損害賠償請求権を取得しない地方公務員災害補償基金遺族補償年金男女差|夫の年齢要件は合憲判例死亡職員の夫にのみ一定年齢到達を遺族補償年金受給要件とする規定が、憲法14条1項の平等原則に違反するかが問題となった。最高裁は、妻の置かれた社会的状況(労働力人口比、賃金格差、雇用形態)に鑑みて合理的理由があるとして、違反を否定した。特定事業の労災支給処分取消訴訟|事業主の原告適格判例メリット制の適用を受ける特定事業の事業主は、当該事業についてされた労災保険給付の支給決定の取消訴訟について原告適格を有しない。藤沢労基署長事件(一人親方大工)|労働者性の否定判例作業場を持たずに1人で工務店の大工仕事に従事していた大工は、労働基準法・労災保険法上の労働者に当たらない労働者災害補償保険法施行前業務起因疾病|施行前業務に起因する疾病の給付対象性判例労災保険法施行後に生じた疾病は、施行前の業務に起因するものであっても同法12条の8に基づく保険給付の対象となり、不支給決定の取消訴訟では業務起因性の有無の認定判断を留保して決定を取り消せる。
雇用保険法
労務管理その他の労働に関する一般常識
労基法 vs 労働契約法:適用されない人比較表適用されない人の範囲が労基法(116条)と労働契約法(20条・21条)でどうズレるかの対比。雇止めが認められないのはどんなとき?(労契法19条)チャート有期契約の雇止めに労契法19条のブレーキがかかる流れ。関門を順に確認する。無期転換ルール(労契法18条)タイムライン同一使用者との通算契約期間が五年を超える有期労働契約者は、現在の契約満了までに無期転換の申込みをすると、承諾したものとみなされ、満了の翌日から無期転換される。三菱樹脂事件|採用拒否と思想・信条の自由判例企業が特定の思想・信条を理由に採用を拒否すること、採否決定時に思想・信条を調査することは違法でない。試用期間解約権は客観的合理性と社会通念上の相当性が必要。日本食塩製造事件|ユニオン・ショップ協定に基づく解雇の有効性判例除名が無効な場合、ユニオン・ショップ協定に基づく解雇は他に合理性の根拠がなければ無効高知放送事件|寝過ごし放送事故の解雇無効判例寝過ごしでラジオニュース放送ができなかったアナウンサーへの解雇は、解雇権の濫用として無効とされた東芝柳町工場事件|反復更新による雇止めと解雇法理判例反復更新された臨時工との労働契約の終了について、解雇に関する法理を類推して判断すべきとされた事例日立メディコ事件|臨時員の雇止め有効性判例期間の定めのある臨時員であっても、継続的雇用が期待されていれば解雇法理を類推。ただし本工と異なり、事業上やむを得ない理由での人員削減は雇止めを有効化し得る。電通事件|長時間残業による過労自殺と使用者責任判例恒常的な長時間残業によってうつ病に罹患し自殺した労働者について、使用者が民法715条に基づく損害賠償責任を負う。また、過重業務による心身損害では、労働者の通常の個性の範囲内であれば、性格による寄与を減額理由としない。大日本印刷事件|採用内定の法的性質と取消判例大学卒業予定者の採用内定は、始期付解約権留保付労働契約である。取消事由は「採用内定当時知ることができず、かつ知ることが期待できない事実」に限定される。第四銀行事件|定年延長に伴う賃金不利益変更の合理性判例定年を55歳から60歳に延長し、それに伴い55歳以降の労働条件を変更した就業規則の変更が、従前の期待利益を損なう場合でも、社会的要請と労働協約の締結を経ていれば合理的と認められた事例。みちのく銀行事件|代償措置なき賃金減額の合理性判例55歳以上の行員を対象に、基本給凍結・業績給50%減など大幅な賃金減額を行う就業規則変更は、職務軽減がないまま不十分な代償措置では合理性がなく、同意しない行員に効力が生じない。山梨県民信用組合事件|退職金不利益変更の同意要件判例就業規則の賃金・退職金の不利益変更について労働者の同意があるかは、署名押印の有無だけでなく、不利益の内容・程度、経緯・態様、事前の情報提供・説明等から、労働者の自由な意思に基づくと認める合理的理由が客観的に存在するかで判断される。東亜ペイント事件|転勤命令と権利濫用判例全国的規模の会社の従業員に対する営業所間の転勤命令は、単なる居住地や家族関係だけでは権利濫用にはならない。新日本製鐵事件(日鐵運輸第2)|在籍出向と個別的同意判例就業規則・労働協約に出向に関する詳細な規定が整備されている場合、個別的同意なしに出向命令を発令できる。片山組事件|疾病による部分的労務不能と債務本旨の履行判例疾病で命じられた一部業務ができなくても、職種限定がなく他業務での労務提供が可能・申し出があれば、配置可能性を検討すべき陸上自衛隊八戸車両整備工場事件|国の安全配慮義務判例国は国家公務員に対し、公務遂行のための場所・施設・器具等の設置管理や公務管理において、生命・健康を危険から保護すべき義務を負う。茨城石炭商事事件|使用者の被用者に対する求償請求の限定判例業務中の自動車事故で使用者が被った損害について、信義則上相当な限度内でのみ被用者に賠償・求償を請求できる朝日放送事件|請負契約の労働者派遣と使用者性判例請負契約で派遣を受けた労働者について、作業日時・時間・場所・内容等の細部まで決定し指揮監督する事業主は、労組法7条の「使用者」に該当する。三井倉庫港運事件|ユニオン・ショップ協定と民法90条判例ユニオン・ショップ協定のうち、締結組合以外の労働組合加入者や脱退・除名者についての解雇義務部分は、民法90条により無効国労広島地本事件|臨時組合費の納付義務判例労働組合が違法な争議行為の実施費用や参加者の救援費用として徴収する臨時組合費について、組合員の納付義務の範囲を示した判例神戸弘陵学園事件|試用期間の法的性質判例採用時の適性評価期間は、当然終了の明確な合意がない限り試用期間であり、本採用と扱いが同じ場合は解約権留保付雇用契約となる。川義事件|宿直勤務員の安全配慮義務判例会社が宿直員の危険防止に必要な物的設備や人的体制を整えず、盗賊による危害を招いた場合、安全配慮義務違反が成立する。関西電力事件|職場外の不実ビラ配布で懲戒可能判例職場外・勤務時間外のビラ配布でも、内容が事実に基づかず企業を中傷し企業秩序を乱すおそれがあれば懲戒事由となるネスレ日本事件|懲戒権濫用と時間経過判例職場での暴行事件から7年以上経過後にされた諭旨退職処分が権利濫用として無効とされた事例INAXメンテナンス事件|オペラ合唱団員の労組法上の労働者性判例出演基本契約を締結した合唱団員が、個別公演ごとに出演契約を締結して公演に出演していた事案で、年間シーズンの全公演への出演可能性の確保という目的、実際の出演辞退の僅少さ、出演内容の一方的決定、公演日程への拘束、報酬の支払いなどを総合的に考慮し、労組法上の労働者と認められた。朝日火災海上保険事件|労働協約による不利益変更と規範的効力判例労働協約に定められた定年引下げと退職金支給基準率の低下が、一部組合員に適用されても、協約の規範的効力は失われない東芝うつ病事件|メンタルヘルス情報の非申告と過失相殺判例過重業務による鬱病発症・増悪事案で、労働者が神経科受診等のプライバシー情報を申告しなかったことを過失相殺の理由とすることはできない。福原学園事件|3年の更新限度期間満了後も自動的には無期転換されない判例有期労働契約の更新限度期間満了時の無期転換は、契約内容に明確な基準がある場合、当事者の合意と認識に基づく判断に委ねられ、使用者の判断で更新拒否が認められる。長澤運輸事件|定年退職後の再雇用者の賃金格差と労働契約法20条判例定年退職後に有期契約で再雇用された労働者と無期契約労働者の賃金格差について、職務内容が同一でも「定年後の再雇用」という事情を考慮し、手当ごとに個別に不合理性を判断する必要があるハマキョウレックス事件|有期契約労働者と無期契約労働者の労働条件相違の不合理性判断判例無期契約労働者に対して支給する一方で有期契約労働者に対して支給しない皆勤手当について、同条に違反する不合理な相違に当たるかが争点。手当の趣旨ごとに個別判断される。大阪医科薬科大学事件|無期と有期の賞与相違は不合理でない判例私立大学がアルバイト職員(有期契約)に賞与を支給しない一方で正職員(無期契約)に支給していることが旧労契法20条の不合理にはあたらないとされた。海遊館事件|管理職によるセクハラ懲戒処分の有効性判例管理職である男性従業員らが女性従業員に対して1年余にわたり繰り返した露骨で卑わいなセクハラ行為に対し、事前警告や具体的な懲戒方針の告知なしでも、出勤停止・降格の懲戒処分は懲戒権を濫用したものではなく有効とされた。広島中央保健生活協同組合事件|妊娠中の軽易業務転換に伴う降格の違法性判例妊娠中の軽易業務への転換を契機とした降格措置が、均等法9条3項の禁止する不利益な取扱いに該当するかが争われた事件。原則として違反となるが、自由な意思による承諾または業務上の必要性に基づく特段の事情がある場合は例外。日本ヒューレット・パッカード事件|精神的不調による無断欠勤と懲戒処分判例精神的不調により実際でない被害を信じ、出勤できないと伝えた上で約40日欠勤した従業員への諭旨退職処分は、医学的調査や必要な対応なしに行われたため無効。東芝労働組合小向支部事件|労働組合脱退の自由判例労働組合への所属継続を義務付ける合意のうち、脱退権の行使そのものを禁止する部分は公序良俗違反で無効『イビデン事件|親会社の相談窓口対応と信義則上の義務』判例親会社がグループ共通の法令遵守相談窓口を整備した場合、従業員の相談申出に対し、申出内容・体制の仕組み・職務との関連性・経過時間等の具体的状況次第で、相応の対応をする信義則上の義務を負うことがある。パナソニックプラズマディスプレイ事件|偽装請負と黙示の労働契約判例偽装請負であっても、請負人の労働者と注文者の間に黙示的な雇用契約が当然に成立するわけではない。御國ハイヤー事件|争議行為の正当性と営業用自動車の運行阻止判例ストライキに際し、労働組合員が営業用自動車の傍らで座り込むなどして運行を阻止した行為は、争議行為として正当な範囲を逸脱する。エッソ石油事件|チェック・オフと個々の組合員からの委任判例チェック・オフ協定があっても、使用者が賃金から組合費を控除して労働組合に支払うには、個々の組合員からの委任が必要である国鉄札幌運転区事件|使用者の許諾なき企業施設利用判例労働組合が使用者の許諾を得ずに企業施設を利用する行為は、権利濫用の特段の事情がない限り、正当な組合活動にはあたらない。都南自動車教習所事件|労働協約の書面要件と効力判例労働協約が規範的効力を生じるには、書面作成と両当事者の署名又は記名押印が必須要件である。朝日火災海上保険(高田)事件|労働協約の一般的拘束力の限界判例労働協約上の基準が未組織労働者より不利益であっても一般的拘束力は及ぶが、著しく不合理な場合は及ばない。日産自動車事件|残業差別と不当労働行為判例少数派組合の要求を拒否し、その組合員に一切の残業を命じない措置は、組織の弱体化を意図した不当労働行為となる。日産自動車事件|男女別定年制の無効判例女子の定年を男子より低く定める就業規則は、合理的理由がなければ民法90条により無効古河電気工業・原子燃料工業事件|在籍出向中の復帰命令に同意は不要判例使用者が在籍出向中の労働者に復帰を命ずる場合、特段の事由がない限り労働者の同意を得ることは必要ない。放送管弦楽団員の労働者性|専属契約でも労働者に該当判例民間放送会社の放送管弦楽団員について、会社以外への出演が自由であっても、会社の指定で随時出演義務を負い、報酬が演奏自体の対価とみられるなら、労働組合法上の労働者に該当する。平尾事件|労働組合の賃金債権放棄契約判例使用者と労働組合が、労働組合員の未払賃金債権を放棄する旨で合意しても、労働組合が当該労働者を代理して合意したなどの事情がない限り、当該労働者の債権は消滅しない。日本郵便事件|満65歳上限の雇止めの合理性判例郵便関連業務に従事する期間雇用社員について、満65歳に達した日以後は有期労働契約を更新しない旨の就業規則の定めが、労働契約法7条の合理的な労働条件に該当するとされた事例。ネスレ日本事件|救済命令の違法判断判例使用者の不当労働行為によるチェック・オフ相当額を、組合員ではなく組合に直接支払うよう命じた救済命令は、組合との協定と委任がない限り、労働委員会の裁量権の限界を超え違法である。池上通信機事件|企業施設の利用拒否と不当労働行為判例労働組合が真摯な協議を尽くさず実力で施設を占有した場合、使用者による施設利用の不許可や集会中止命令は不当労働行為に該当しない三菱重工長崎造船所事件(賃金削減)|ストライキ期間中の家族手当削減の適法性判例ストライキ期間中の家族手当削減が、昭和23年頃から44年までの長期にわたる労働慣行として成立していた場合、適法である。丸島水門事件|ロックアウト(作業所閉鎖)の正当性と賃金支払義務判例使用者がロックアウトを行う場合、労使間の交渉態度や争議行為の態様など具体的事情に照らして相当と認められれば、正当な争議行為として是認され、その期間の賃金支払義務を免れる。大曲市農協事件|合併に伴う退職給与規程の不利益変更の合理性判例合併に伴う退職給与規程の退職金支給倍率低減は、基本月俸の増額による代償と格差是正の必要性があれば合理性がある滋賀県社会福祉協議会事件|職種限定合意と配置転換命令権判例職種・業務内容を限定する合意がある場合、使用者は労働者の同意なしに異なる職種への配置転換命令をする権限を有しない福山通運事件|被用者の使用者に対する求償判例被用者が使用者の事業の執行について第三者に損害を加え賠償した場合、被用者は損害の公平な分担という見地から相当と認められる額について、使用者に求償できる。日本郵便事件|夏期冬期休暇の相違と労働契約法20条判例郵便業務担当の正社員に与えられている夏期冬期休暇を時給制契約社員に与えないことは、労働契約法20条の不合理に当たる。メトロコマース事件|有期契約労働者への退職金不支給が不合理でない場合判例無期契約労働者に対して退職金を支給する一方で有期契約労働者に対してこれを支給しないという労働条件の相違が,職務の内容等を踏まえた総合的な考慮の下で,労働契約法20条にいう不合理と認められないと判断された事例
社会保険に関する一般常識
堀木訴訟|生活保障立法の裁量判例児童扶養手当と障害福祉年金の併給調整が違憲かが争われた事件。立法府による生活保障制度の設計は広い裁量があり、併給制限は許容される。朝日訴訟|生活保護処分と被保護者死亡判例被保護者が死亡した場合、生活保護処分に関する裁決の取消訴訟は当然終了する中嶋訴訟|学資保険と生活保護法の資産認定判例生活保護受給者が法の趣旨にかなった目的・態様で積み立てた学資保険の満期金は、資産・収入に該当しない国民健康保険料と租税法律主義|保険料は税でなく84条直接適用なし判例市町村が行う国民健康保険の保険料は、反対給付としての性質があり、憲法84条の規定が直接適用されないが、賦課には法律・条例による適正な規律が必要。老齢加算廃止|保護基準改定の裁量統制判例老齢加算廃止に向けた保護基準改定が、統計に基づき3年の激変緩和措置を講じて行われた場合、厚労大臣の裁量権逸脱・濫用はなく適法。審査請求・再審査請求の期間と審査会の組織数字不服申立ての期間制限と審査会の構成介護支援専門員(ケアマネジャー)の登録と介護支援専門員証数字介護支援専門員の登録と介護支援専門員証の交付、その有効期間
健康保険法
傷病手当金のポイント数字療養で労務不可時に、3日経過後から支給。1日につき標準報酬月額の30分の1の3分の2。通算1年6月間。短期・臨時で入れない人(健保・厚年)と雇用保険の入り口比較表健康保険と厚生年金の「短期・臨時の適用除外」はほぼ共通。雇用保険だけは発想が違う(時間と見込みで判定)。目的条文の横断くらべ(社会保険編)比較表健保・国年・厚年の各第1条(目的)を比較。条文の文言から読み取れる目的とキーワードを整理。高額療養費の自己負担限度額(70歳未満)数字70歳未満の高額療養費の自己負担限度額。標準報酬月額の区分で決まり、高い区分は定額に医療費の超過分の1%が上乗せされる。標準報酬月額の上限・下限(健保・厚年)数字標準報酬月額は報酬月額を等級にあてはめた固定額。健保は第1級58,000円〜第50級1,390,000円、厚年は本則が第31級620,000円までで令和2年政令により第32級650,000円が追加。上の等級ほど報酬月額の範囲は広く、最高等級は頭打ちになる。審査請求の横断くらべ(健保・厚年・国年)比較表社会保険3法における不服申立ての仕組みを横断比較。審査請求先・再審査請求先・処分の種類による違い・決定がない場合の扱い・時効との関係を条文に基づいて整理。
厚生年金保険法
国民年金法
国年 vs 厚年:被保険者の年齢要件比較表国民年金の被保険者3種類と、厚生年金の被保険者を比較。年齢の枠がどこに付いているかに注目。老齢基礎年金の受給要件チャート保険料納付済期間または免除期間を有し、65歳に達したときに支給。ただし合算期間が10年未満の場合は支給されない。障害基礎年金の受給要件チャート初診日での加入状況と保険料納付、障害認定日での障害等級の3要件を判定するフロー端数処理のまとめ(切り捨て・切り上げ)数字場面ごとに端数が出たときの処理方法を整理。法律により異なる。学生無年金障害者訴訟|立法裁量と社会保障立法判例改正前の国民年金が学生を強制加入とせず任意加入のみとし、20歳前傷病の無拠出制年金を整備しなかったことが憲法25条・14条1項に違反するかが争われた事件障害福祉年金の国籍要件|憲法適合性判例旧国民年金法の障害福祉年金における国籍要件(廃疾認定日に日本国民であることを要求)が憲法25条・14条1項に違反するか否かが問題となった事案で、違反しないと判断された。障害基礎年金・20歳前傷病|初診日要件の認定基準判例20歳後の事後的診断で発症が20歳前であったことが医学的に確認できても、初診日要件を満たさない。年金減額違憲訴訟|特例水準解消と憲法25条・29条判例物価スライド特例法により生じた特例水準の解消による年金額の引下げが、憲法25条・29条に違反するかが問題。国民年金の届出先くらべ(1号・3号で相手が変わる)比較表国民年金の被保険者が資格の取得・喪失や種別変更を届け出る際、第1号被保険者と第3号被保険者では届出先が異なります。