三菱樹脂事件|採用拒否と思想・信条の自由
企業が特定の思想・信条を理由に採用を拒否すること、採否決定時に思想・信条を調査することは違法でない。試用期間解約権は客観的合理性と社会通念上の相当性が必要。
三菱樹脂事件
争点 — なにが争われた?
企業が労働者の思想や信条を理由に雇い入れを拒否したり、採用時に思想・信条を調査することは許されるか。また、試用期間中の解約権の行使はどのような場合に許されるか。
結論 — どうなった?
企業が特定の思想・信条を有する労働者をそのゆえをもって雇い入れることを拒んでも当然に違法とはいえない。採用時に思想・信条を調査することも違法ではない。試用期間中の解約権は、その趣旨・目的に照らして、客観的に合理的な理由が存し社会通念上相当として是認される場合にのみ行使できる。
覚える一文 — 判決原文のまま・選択式で狙われる
「企業者が、大学卒業者を管理職要員として新規採用するにあたり、採否決定の当初においてはその者の管理職要員としての適格性の判定資料を十分に蒐集することができないところから、後日における調査や観察に基づく最終的決定を留保する趣旨で試用期間を設け、企業者において右期間中に当該労働者が管理職要員として不適格であると認めたときは解約できる旨の特約上の解約権を留保したときは、その行使は、右解約権留保の趣旨、目的に照らして、客観的に合理的な理由が存し社会通念上相当として是認されうる場合にのみ許されるものと解すべきである。」
記憶フック
採用の自由は最大限だが、試用期間解約権は合理性・相当性で制限される。
試験でねらわれるポイント
- 憲法の思想・信条の自由は私人間に直接適用されない(採用拒否の違法性判断の根拠にならない)
- 労働基準法3条は雇入れ自体を制約しない(採用時の思想調査を直接禁止しない)
- 試用期間の解約権は無制限でなく、客観的合理性と社会通念上の相当性という2つの要件がセット
このカードは、裁判所が公表する判決文とその要旨をもとにAIが下書きしたものです。「覚える一文」は原文と一字一句同じであることを確認し、さらにAIが再チェックしています。出典は上のリンクをご覧ください。